中国の旅 2012年

 中国への出張は今回で4度目になりますが、今回ほど移動に時間を取られたことはありません。初めて中国南部へ行ったのですが、ほとんどの時間は飛行機、高速バス、新幹線などを使っての移動、移動、移動でした。まあ、中国はあきれるほど広いということです。
 簡単に旅程を紹介すると、成田空港→広州(乗り継ぎ)→湛江→江門(高速バス)→南京→杭州(新幹線)→上海(車)→成田空港。5月27日に出発し、6月2日に帰国しました(尖閣諸島問題が起こった時期に行ったわけではありません)。
 1週間で4都市をまわるという強行軍でした。この1週間で観光したのは湛江の湖光岩国家地質公園、南京の夫子廟、そして上海の夜景だけ。ほとんど写真を撮っている時間もありませんでした。
  さて、連載1回目は観光とは別の写真を載せます。1枚目は広州の白雲空港で湛江行きの飛行機に乗り継ぐまでの待ち時間(何と6時間)に撮ったもの。売店で 珍しい果物を売っているので買ってみました。「蛇皮果」という名前で、文字通り蛇皮のような外皮に包まれています。皮を剥くと中身はニンニクのような感じ です。食べてみるとちょっと不思議な味でした。不味くはないですが、おいしくもない。まあ話の種に食べてみるものですかね。
 2枚目は湛江の小さ な公園で見かけたガジュマルの木。名前は聞いたことがありますが、見たのは初めてです。この木は枝から気根という根を真下に伸ばします。根は地面に着くと 木になってしまいます。それで木にならないよう、頭より高いあたりで気根を切り取ってあるとのことです。いやあ、聞いてびっくり。奇想天外の木でした。
 3枚目は同じ公園内で見かけた蝶。調べてみたところ、どうやらナガサキアゲハのようです。Wikipediaによると、「ナガサキアゲハ」という和名はシーボルトが長崎で最初に採集したことに由来するそうです。
 まあ、観光地以外で撮ったのはこんな写真しかありません。なお、なるべく荷物を小さくしたかったので、カメラは今使っているものではなく、以前使っていた小型のデジカメを持ってゆきました。

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 今回の中国の旅でまとまった写真が撮れたのは南京と上海だけです。しかしどちらも条件が悪く、満足のゆく写真はほとんど撮れませんでした。しかしそれしか撮っていないのですからそれを載せるしかありません。
 有名な南京の城壁は車で移動している時に遠くから眺めただけです。これはぜひ近くから写真を撮りたかったのですが、残念です。
 南京で観光に行ったのは1か所だけ。孔子ゆかりの「夫子廟」という所です。日本ではあまり知られていないようですが、南京の有名な観光地のようです。1枚目は入口の門。中国ではこういう形の門をよく見かけます。ここの門は有名な観光地とあってなかなか立派でした。
 2枚目の写真は1枚目の写真の奥に一部が写っている建物をアップで撮ったものです。わざわざ大きく撮ったのは屋根に日本でいう「うだつ」とよく似たものが付いていたからです。うだつと同じ目的のものかどうかは分かりませんが、少なくとも形は良く似ています。
 3枚目は門を入って少し歩いた所にある展示館のような建物。この建物だけではなく、この夫子廟にある建物に共通する特徴は、屋根の先端が異様にせり上がっていることです。恐らく実用的な工夫ではなく、美的な感覚で作られたものだと思われますが、非常に目を引きました。

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 展示館のような建物の向かいの建物には客席と舞台のようなものがあります。舞台のような所には不思議な形をしたものが「展示」されています(下の1枚目の写真)。「展示」と書いたのは最初誰もいなかったからので、展示されているように感じたからです。不思議な形をした"展示品"は楽器でした。どうやらリクエストがあれば演奏をしてくれるようです(おそらく有料)。
 しばらく他の建物を見ていると演奏の音が聞こえてきました。先ほどの建物に入ると演奏が始まっていました(2枚目の写真)。残念ながら曲調や音色はほとんど忘れてしまいましたが、優しい調べだったと思います。後ろの"展示品"も時々叩いていたと思います。
 3枚目はその建物を抜けた先の中庭のようなスペースに建っているお堂のような建物です。やはり屋根の先端のそり具合がユニークです。4枚目にそのそり具合を強調して撮った写真を載せておきます。

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 演奏会をやっていた建物の隣に孔子の生涯のエピソードなどを浮彫で表している展示館があり、さらにそこを抜けると1枚目の写真のような大きな孔子像が立っています。2枚目は屋根の上に付いていた龍の浮彫、3枚目は鬼瓦のような位置に置かれている竜です。ちゃんと髭まで付いています。

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 広場に出る門のところに浮き彫り装飾が付けられています(下の1枚目)。仁という字の周りだけ青く彩色してあるので非常に目立ちます。反対側の壁には同じ浮彫装飾の中に「禮」(礼の旧字)の文字が書かれていました。
 さらにその向こうの門をくぐると広場に出ます。広場の向こう側に大きな水路があり、たくさんの遊覧船がびっしりと並んでいます。土産物店や食べ物屋などが道沿いに並んでおり、どうやらこの辺が夫子廟で最もにぎやかな所のようです。
 それまでほとんど観光らしい観光をしていなかったし、そもそもその水路の写真を見てそこへ行こうと決めたわけですから、観光船に乗ってみることにしました。

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 遊覧船はたっぷり50分かけて水路をまわります。料金は60元。水は茶色く濁っているのですが、川にユニークな形の橋がたくさんかかっていて、橋フェチのゴブリンとしては願ってもない水の旅だったのです。橋の形は意識的にそれぞれ違えているようです。そんなわけで眺めは素晴らしかったのですが、残念なことに写真が撮りにくいのです。
 1枚目の写真は客席から前方を撮ったものですが、前方には運転手がいる上に、柱などがあって写真が撮りにくいのです。船の真ん中は通路になっていて、その両側が客席になっています。ですから客席の窓から船の横を撮る場合なら障害はないのですが、狭い水路を走っている間は窓から見えるのは護岸と家の下部だけです。橋は当然前方に見えてきますので、橋を撮ろうとすれば前向きに撮らなければなりません。そうなると正面にある柱と柱の間(そこが入り口で、そこから乗り込みます)の部分をアップで撮ることにならざるを得ません。ごく狭い範囲しか撮れないので非常に難しいのです。
 少し広くなった所に出た時はシャッターチャンスなのですが、ズームを合わせている間に通り過ぎてしまったりしてこれまた難しい。何度もタイミングを逃しました。あるいはタイミングは合っても、岸辺が近すぎて映したい物がうまく写真のフレームに入らなかったり、近いものほど早く動いているのでピントがぶれていたりします。いずれにしても、動いている船からの撮影は実に困難でした。
 まあ、それでもクルーズ自体は楽しめましたよ。

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 次に橋の写真を3枚載せておきます。3枚目は、船の前方の狭い隙間から、かなり遠くにある橋をアップで撮ったものです。全体がかすんだように見えるのはそのためです。良く見ると、橋の影が水に映って橋の下に円ができています。眼鏡橋のように、橋の下が半円形になるように作ってあるのでしょう。よく見ると上の二つの橋もそうなっているようです。

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 次の最初の1枚は遊覧船がたまっている船着き場を船から見た写真です。ここがスタート地点でした。水路はスタート地点から左右に伸びているので、まず左側に行き、それから引き返してスタート地点に戻り、さらにそこを通りこして右側の水路に入ってまた戻ってくるという順路をとっていました。
 2枚目はスタート地点の船着き場とは反対側の壁を撮ったものです。ここでも龍が壁から浮き上がっています。
 3枚目は遊覧船を下りて、近くの土産物店街を歩いた時に撮ったものです。ものすごい人出でした。

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 今回は前回までの南京とは一転して上海の超近代的風景です。南京で船旅をした翌日の夜撮ったものです。やはり上海と言えばこの風景です。中国滞在最終日に、発展著しい中国の最先端の街を見ることができました。
 しかし、実際に行ってみて上海のイメージはがらりと変わりました。あまりに経済特区のイメージが強すぎて、上海というと高層ビルが立ち並ぶ近代的な街を連想してしまいます。しかし実際に行ってみると大半は普通の田舎町でした。
 上海へは高速道路を使って車で行ったのです。南京で船旅をした翌日、杭州へ移動。そこで最後の仕事をして、知人の車で上海へ向かったわけです。杭州から上海まで高速で2時間半でした。
 車なので途中の風景が良く分かります。もう上海に入りましたと言われてからだいぶ経つのに、「ええっ、ここが上海なの?」と驚くような田園風景が延々続くのです。中心部に近づくにつれ建物が高く多くなってゆくのですが、それでもさほどあか抜けた感じはしませんでした。ただ、泊まった「上海ラ・ヴィ・ホテ ル」は今回の中国旅行で泊まった中でも最高級のホテルでしたが。
 そんなわけなので、夜食事をした後に連れて行ってもらった経済特区のきらめくような夜景はまるで別の街に来たようだったのです。この繁栄ぶりはごく一部に限られたものだということがはっきり分かります。
 上海のキラキラした夜景はやはり例外的なものです。今回4回目の中国旅行で、一番痛感したのは中国の田舎の美しさでした。湛江から江門まで高速バスで移動した時に見た風景、あるいは南京から杭州へ新幹線で移動した時に見た風景の美しかったこと!正直日本の田舎より美しいのではないかと思いました。それまでの中国国内の移動は飛行機でしたが、今回は車やバスや鉄道など地上の交通機関も利用したので、それまでの旅では気がつかなかった田舎の風景の美しさに気がついたのでしょう。
 もちろん、ただ車や電車の窓から眺めているだけではなく、実際に歩いてみれば、美しいとだけ言っていられない現実がまた見えてくるでしょう。しかしそれは日本でも同じこと。これまでの旅で見えなかったものが見えたこと、それが今回の移動ばかりでほとんど終わった旅の一番の成果だったのかもしれません。

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<追記>
 湛江から江門まで移動した時に、高速バスの中で映画を3本観ました。その3本のうち1本は「画皮 あやかしの恋」(ゴードン・チャン監督、シンガポール・中国・香港)というタイトルで日本公開されました(8月4日公開 )。

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