ゴブリンのつれづれ写真日記

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zoom RSS サンライン脇道探索:菱野温泉〜小諸高原美術館〜飯綱公園

<<   作成日時 : 2008/02/16 22:16   >>

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また浅間サンラインの裏道探索に出かける。サンラインに入り小諸まで一気に抜ける。滝原から菱平辺りはジェットコースター並みにアップダウンが激しくなる。そのうねった道の一番底まで来たところで左折。菱野温泉に向う。7、8年前に一度行ったことがある。今回は冬の菱野温泉を撮ってみたかった。細い田舎道を上がってゆく。しかし驚くべきことに、こんな山の中でも家がひしめき合っている。信州とはなんてところだ。こんな山の上にまで家を建てなくても、正直そう思う。車なんてなかった頃からあった町並みだろう。道は車1台がやっと通れる程の狭さ。集落を抜けてさらに上がる。



菱野温泉はこんな上にあったのかと改めて驚く。やっと菱野温泉の常盤館に着く。たぶんこの旅館1軒だけの温泉だ(追記:他に「甚栄閣」、「薬師館」があるようだ)。旅館の前の庭が実に立派だ。谷間になったところに大きな池があり、その池を中心に見事な和風庭園が作ってある。池の真ん中に小島を作り、そこを中継点に橋が渡してある。奥の断崖のように高くなったところから水が滝のように落ちている。



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池は大部分氷結しているが、面白いことに池中央の小島を堺に白く雪が積もった部分と氷がむき出しになって透明な部分とくっきり二つに分かれている。谷間なので日光の当たり具合でこのように2様になっているのだろう。池の一番奥の辺りは陽が一番当たるらしく、水面が凍っていない。その氷のない部分を鴨が2羽寒そうに泳いでいた。



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しかし野性味があってすばらしい庭園だ。緑が映える夏もきれいだろうが、雪の積もった冬の景色も絶景である。池をはさんで常盤館の反対側には黄色い塀をめぐらした和風の建物がある。風情のある門が付いていて、そこに「懐石 花おか」と書いてある。懐石料理の店だ。建物が庭園に自然に溶け込んでいる。いや素晴らしい。来て良かった。これだけ美しい庭園は県内でもそうないだろう。



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坂道を下りまたサンラインに出る。上田方面に少し戻り、道路をまたぐ橋を越えてすぐのところを左折した。来る時にその先あたりに気になる風景があったからだ。ここから先が本格的な脇道探索になる。その先の道も車がすれ違えない細い道だ。気になったのは雪で白くなった崖だ。何かありそうな気がした。変形交差点で車を停める。車から降りると丘の上に六角錐形の塔がそびえる巨大な建物があった。交差点のところに案内板があったので見てみると、小諸高原美術館と書いてある。その美術館のある丘全体がどうやら公園になっているらしく、四阿(あづまや)が見える。これは行ってみなくてはなるまい。



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車に乗り坂道を上がる。美術館が間近に見えてきた。広い駐車場に車を停める。土曜日だというのに他に車は1台しか停まっていなかった。道から見下ろせる小諸の街並みがあまりに美しいので、美術館より先にそちらを写真に収めた。反対側は大きな山がそびえている。山々の間から浅間山が見える。山に詳しくないのではっきりとは分からないが、地図で見ると剣ヶ峰と高峰山の間に浅間山の頭が見えていると思われる。これまた絶景である。



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駐車場から美術館の方へ歩いていったが、ここも雪が20センチほど積もっている。道路沿いに上がれば雪はないのだが、ざわざわ美術館下の整理されたガーデンの中を歩いた。雪靴を履いているので全く苦にならない。美術館の正面に出る。美術館の主体部分は普通の建物だが、何と行ってもあの巨大な塔が目立つ。中に入る前にその先の公園らしきところに向う。



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美術館のあるところより一段高くなったところが公園になっている。上り口の看板を見ると、「飯綱山公園歴史の広場」と書いてある。「歴史」とあるのは富士見城跡を公園化してあるかららしい。階段を上がると、その先はびっしり雪に覆われている。城郭も何もない。ところどころ四阿や灯篭のようなものがあるだけだ。文字通りの跡地。石垣もあるらしいが雪で分からない。何も知らなければただの丘の上の公園に思える。とにかく一番奥まで行ってみた。この寒い時期に雪の積もった公園を歩いているのは他に誰もいない。吹きっさらしなのでとにかく寒い。手袋をしていないので、デジカメを持つ手が冷たくてしょうがない。



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木の橋を渡ると四阿と櫓のようなものがある。それだけだ。一面雪なので辺りは寒々としているが、初夏の頃なら気持ちがいいだろう。高台にあるので眺めもすばらしい。今度は春か初夏にまた来てみよう。美術館への戻りはまた違う道を通った。石垣が一部残っているが大きな石を重ねたどっしりしたものではない。ずいぶんちゃちな石垣だ。城というよりは砦のようなものだったのかも知れない。



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いよいよ美術館に入ってみる。入場料は500円。入って右側、あの六角の塔の下が白鳥映雪館になっている。これが常設でメインのコーナーなのだろう。白鳥映雪という画家はこの展示を見るまで知らなかった。大正元年に現小諸市滝原に生まれた。滝原はまさにこの美術館が建っているあたりだ。彼の生まれ故郷に美術館を建てたということだろう。昨年(2007年6月15日)急性心不全で亡くなっている。享年95。女性画を得意とし(確かに男を描いた絵は1枚もなかった)、和服の女性や尼僧、幽玄な能楽の世界をよく描く一方で踊り子にも魅せられていたようだ。



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順路はまず外周の展示室を回って、最後に中央展示室に入るようになっている。外周展示室にかかっている絵はざっと観てやり過ごしたが、中央展示室にかかっている大きな絵はじっくり時間をかけて眺めた。胸もあらわな踊り子を描いた「幕間」、能楽をテーマにした「熊野」と「羽衣」、不気味な黒い鳥を背景に青白い肌に白い衣装をまとった踊り子を描いた「夜の湖」、ギターを弾く女性を描いた「序曲」などが心に残った。帰宅後ネットで公式サイトを調べたら、小諸高原美術館に展示されている以外にも素晴らしい絵がたくさんあることが分かった。むしろ代表作のごく一部しかここには展示されていないと言った方がいいだろう。生家の近くとはいえ、平成10年にできたばかりの地方の美術館では絵を集める力に限界があるのだろう。展示されていないだけで収蔵はしているのかもしれないが。公式サイトにはそれぞれの絵がどこに収蔵されているのか明示されていないので分からない。



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入り口の左側にある第一展示室と第二展示室の企画は「抽象のとき」と「郷土の作家展」。「抽象のとき」は中澤高千夫の絵画「シリーズ・地平線を通して」と小林一夫の彫刻が展示されている。正直言ってそれほど魅力を感じなかった。「郷土の作家展」では茨木猪之吉、北沢収治、尾沼菱僊、荻原克哉の作品が展示されている。こちらは荻原克哉のテンペラ画が素人にも分かりやすくて魅力的だった。「メランコリア」に代表される、ファンタジー小説の挿絵に使えそうな画風が気に入った。白黒の「葉の音」もいい。ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」をもじったような「生まれ出づる女」なんて作品もあった。それ以上に感心したのは尾沼菱僊の「炉辺」。タイトル通り囲炉裏と自在かぎにかけた鉄瓶を描いた和風の絵。これが素朴でいい。



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外に出るとすっかり日も傾き、空は夕焼けに染まっていた。駐車場に戻ると、小諸の街の上にかかる雲が夕日に照らされてまるでラピュタのように浮かんでいる。それを最後に写真に撮った。ちまちました脇道探索のつもりがとんでもないでかい物を見つけてしまった。しかし高台の上にこれだけ広大な敷地があるとものすごい解放感だ。最後に見上げた高原美術館の塔は夕空を背に悠然とそびえていた。



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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
高台から見下ろす 小諸市街とラピュタの雲 絶景ですね、人々の生活の営みがみえる 写真にはとくに惹かれるものがあります 
それにしても 次々 いいところに 出かけてますね
いいなぁ !!
ありんこくんです
2008/02/20 20:32
ありんこくんさん いつもコメントありがとう。
この日のドライブは充実していました。和風庭園、美術館そして歴史公園。
あの高台からの眺めは素晴らしいですね。偶然発見したところですが、解放感があって気持ちがいい。
信州は全県が観光地ですからいくらでもいいところがあります。そういう意味では恵まれた環境ですね。
ゴブリン
2008/02/20 21:29

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