ゴブリンのつれづれ写真日記

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zoom RSS 谷根千そぞろ歩き その2

<<   作成日時 : 2008/01/14 17:35   >>

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 日曜日にまた谷根千へ行ってきた。ある用事のついでに行ったので1時間半ぐらいしかいられなかったが、充実した時間がすごせた。



 日暮里駅から御殿坂へ出る。夕やけだんだんの手前で左折。朝倉彫塑館へ行く。ここは99年に初めて谷根千に来た時見た覚えがある。ただその時は外から眺めただけで中にまでは入らなかった。今回の谷根千散策の目的はこの中に入ってみることだった。



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 入り口で手渡されたパンフによると、朝倉文夫は明治16年生まれ。東京美術学校(現東京藝術大学)に学ぶ。自然主義的写実主義の作風を採り、日本の近代彫塑の技法を確立した人だという。現在「朝倉彫塑館」となっているこの建物は彼の私邸で、生前はここで彫塑塾を開いていたようだ。全体に黒で統一された建物。いたるところに曲線がうまく取り入れられている。石造りの門に取り付けられた「朝倉彫塑館」の文字が味わい深い。建物の前には彫刻が2つ置かれている。門を入ってすぐ左側には東屋風の喫煙所がある。そこで一服しながら建物を眺める。素晴らしい空間だ。



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 いよいよ中に入る。入り口で料金400円を払う。受付横のドアを開けると広いアトリエがある。今は展示室になっていてたくさんの作品が置かれていた。正直言って、彫塑作品の良さはよく分からなかった。むしろ感銘を受けたのは建物の方だった。大正から昭和初期にかけて増改築を繰り返したようだが、全体に大正ロマンを感じさせる素晴らしい建物だった。細かいところに装飾が施され、曲線が活かされている。アトリエの横に書斎がある。古い外国映画によく出てくるような天井まで本棚がぎっしりとはめ込まれた書斎だ。蔵書のほとんどは洋書。ざっと眺めてみたが、美術関係の本が多いようだ。本以外にもいろんな細々としたコレクションが置かれている。う〜ん、こんな書斎がほしい。男ならこんな書斎にあこがれるのではないか。入れなかったが、書斎の奥には応接間があるようだ。



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 アトリエの奥には和風の庭と居室がある。そちらには入れなかったが、ガラス窓越しに写真を撮った。和風と洋風が同居しているところが面白い。それぞれの空間がはっきり区切られているので違和感はない。庭は大きくはないが、池があり大きな石と木が配されている。巨石は仁・義・礼・智・信を象徴しており、自己反省の場として作られたそうである。見事な日本庭園で、できれば中を歩いてみたかった。



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 アトリエの横にある階段で2階に上がる。階段を上がったすぐのスペースは小さなサンルームになっている。猫をテーマにした彫刻が並んでいた(「猫の間」と呼ばれているようだ)。階段の手すりのデザインがなかなかいい。庭も建物も朝倉文夫自身の設計だそうだが、とにかく曲線の使い方がうまい人だ。廊下伝いにさらに奥まで行くと何と和室があった。窓は円形にかたどられており、梁もアーチ状になっていて、ここにも曲線美が存分に取り入れられている。



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 和室の上がり口横に屋上に続く階段がある。今回一番観たかったのは屋上庭園。昭和初期に屋上庭園を持っていたなんて何という贅沢(日本最初の屋上庭園だそうである)。狭い階段を上るとぱっと視界が広がる。まず正面の大きな木が目に入る。さほど広からぬ空間に草木がぎっしりと植えられている。今は花壇になっているが、元は菜園だったらしい。冬なので花は咲いていないが、春は花が咲いてきっときれいなのだろう。彫塑作品はほとんどない。裸の人物がこちらに背を向けて腰掛けている像と胸像が一つあるだけ。2人とも身を乗り出すようにして谷中の町を眺めている。上から眺めると谷中の町は本当にごちゃごちゃした町並みだ。



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 朝倉彫塑館を出た後、周りの建物や路地の写真を撮りながら三崎坂(さんさきざか)の方に向う。この通りには絵になる建物や路地が多い。海野宿や望月宿にあってもおかしくないような古い建物もあった。後で気づいたのだが、いい路地だと思って写真を撮ったひとつが有名な初音小路だった。しまった、中まで入っていればよかった。悔しがってももう遅い。仕方がないまた次の機会に入ってみよう。



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 三崎坂に出たところで右折し、坂を下る。この通りはまるでお寺の展示場。道の両側にお寺が次々と現われる。民家や店よりお寺の方が多いのではないか。時間がないのでどこにも入らなかったが、いちいち観て回ったらいくら時間があっても足りないだろう。坂を下ったのは99年に来た時に入った喫茶「乱歩」と江戸千代紙の名店「いせ辰」の写真を撮るため。時間がないので今日はどちらも正面の写真を撮っただけで中には入らなかった。



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 その後不忍通りにそって千駄木方面に向う。また日暮里の駅に出るつもりだったが、地下鉄の千駄木駅が目に入ったので地下鉄に乗った。前回の根津神社も素晴らしかったが、今回行った朝倉彫塑館はそれ以上に素晴らしかった。ああ、もっと時間をかけて回りたい。まだまだ見ていないところは山ほどある。よし、また行くぞ。



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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
TBありがとうございました。

私も朝倉彫塑館やこのエリアはかなり好みで、昨年の菊祭りと、一昨年の円朝まつりにも行きました。

いいところですよね。
なかのたろう
2008/01/15 18:36
なかのたろうさん コメントありがとうございます。
朝倉彫塑館の中に入ったのは初めてですが、こんなにいいところだとは思いませんでした。
菊祭りは円朝まつりもいいでしょうね。長野県に住んでいるのでなかなか時期に合わせて出かけるというのはできないのですが、催しがある時に行ってみたいですね。
谷根千は本当にいいところです。
ゴブリン
2008/01/15 21:06
朝倉彫塑館の屋上にある オリーブの木は 屋上にある木としては 東京で一番大きいそうです、
谷中、根津にあった 趣のある建物は どんどんなくなっています 写真を撮っとくんだったと 悔やむことが多いですね、東京にいると いつでも行けると思い込み かえって 行けないものです
倉持です
2008/01/17 21:42
倉持さん コメントありがとうございます。
そうか、あの木はオリーブの木でしたか。確かに屋上にあるとは思えない大きな木ですね。恐らく植えたときは小さな木だったのでしょう。
デジカメで写真を撮りだしてから記録することの大事さを今まで以上に感じています。そもそも最初に映画のホームページを作ったのも、映画の内容や自分の感想を忘れないように書き留めておこうというつもりで始めたのです。
古い建物はいずれなくなります。その前に記録しておかなければなりませんね。
ゴブリン
2008/01/19 01:02

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